筑波大学の三つの演劇サークル対バン公演を楽しんで思ったこと。
先日、筑波大学で行われた三つの演劇サークルの対バン公演を見てきました。
今日の筑波大学の対バン演劇よかったー、ゲラゲラ笑った。コワタさんの止めどなく溢れる元気な勢いと丸さんのエモさ全開の大人の女性感が半端なかった!劇団の皆さん、お疲れ様でした!
— Tonali, Monroe (@maison159777) 2017年5月14日
にしても二人を撮ったはずなのに真ん中の方が気になる笑 pic.twitter.com/EQpxENUwjH
人形劇サークルNEU、劇団SONICBOOM、筑波小劇場の三つのサークルで、全部で50分程度の内容でオムニバスであるため、サクサクと見れる内容だった。それらの三つのサークルについて、アンケートでもつらつら書いたが、もっと細かく記録したいと思ってこれを書きます。ぜひ、みなさんもご参考に!
衝撃を受けた!人形劇団NEU
最初に行われたのが、人形劇団NEUです。NEUって書いて「ノイ」って読むらしいです。どういう意味なのかなーって、「NEU」でググって見ると、ドイツ語で「新しい」という意味らしいです。なるほど。
内容としては「ツンデレラ」というタイトルで、いわゆる「シンデレラ」のヒロインがツンデレという設定です。正直タイトルだけで、「滑ってるぞー」と思っていました笑。
しかし、そんな気持ちは裏切られてしまいました。
始まりこそは、普通のシンデレラのように始まったのだが、舞踏会ではなく、「武闘会」に連れて行かれ、ガラスの靴は一種の武器として見られ、ツンデレラと王子様が協力して、ドラゴンを倒すという結末でした。
シンデレラは何処へ笑。
しかし、シンデレラの設定をベースとしてお話を展開する点はものすごく面白かったです。ガラスの靴を武器に、王子様を戦友としての置き換えも結構納得いく設定だったので、こういうシンデレラもいたのかなと、アナザーストーリーとして見てました。
さらに、演出が個人的に好きで、人形劇なのに途中で普通に人がキャストとして登場するのです。それは、武闘会のシーンでした。舞台の袖で、スタッフをしてた人が急に優しそうな表情から一変、北斗の拳のBGMとともに袖から、いかつい表情で乱入してきました。
「ごゆっくりお楽しみください。」(ぺこり
↓
「うりゃああああああああああ!!!!」(激しい挑発ポーズ
こんなん笑うしかないでしょ笑。
あと、初めての人形劇だったので、人形をこんな風に動かしているんだーとか、結構機敏に人形動かせるんだなーと面白い発見もちらほら。
って感じで、「NEU(新しい)」に恥じない作品になっていたと思います。面白かったです。
シンプルなコントがツボになる、劇団SONICBOOM
次に行われたのが劇団SONICBOOMでした。前作の「サンタクロースが歌ってくれた」もに行ったのである程度知っているメンバーもちらほら。前作と今作の共通できることと言えば、笑いよりのコントが素晴らしいってことです。
今回の内容は「旅行の打ち合わせ」。旅行に行くはずの3人が、ある一人の都合により行けなくなってしまって、それについて揉めるという内容です。名前を覚えてないからアルファベットで表すけど、行けないと言ったAさん、それに対して怒るBさんと、仕方ないよと言ってBさんを慰めようとするCさん。
まーよくありそうなシチュですね。しかし、このBさんとCさんのやりとりをみてAさんは
A「Cはもっと悲しめよ!!!」
と吹っ切れたセリフを吐き、困惑するCさんと会話するという内容になっています。
Aさんの緩急ついた演技がよかったですね。静かなところは身を潜め、出すとこは全部の空気をかっさらうかのように出す。
Bさんのやんちゃ坊主感がものすごかったです。ボケるタイミングとか、Aとのシンクロがよかったです。
CはAとBとは真逆の、いわゆるお客目線ですね。困ってるリアクションが見事にお客さんの共感を生み出していたと思います。
この作品の良さはやっぱり舞台のシンプルさにあると思います。よくバナナマンとかラーメンズのコントを見るんですけど、舞台が真っ白でシンプルなのが多いです。 その良さをうまく引き出しているなと思いました。舞台に寄らないで、人のやりとりだけで、見ている人を楽しませる努力をしていると感じました。
いろんなところで笑えるところはあったんですが、この作品の一番好きなところはオチです。いわゆる、大体の流れとしれ、AはCを困らせようとします。そのためにはAは全力でBの味方になったり、Cを煽ったりします。それで、Cは帰ってしまい、Aも帰ろうとするが、Bはまだ旅行に対して諦めておらず、Aに対して色々言ってAが逆に困ってしまうというのがオチです。(伝わってるのかこれ笑
まー要するに、この作品のオチは今までいじめ続けていたAが最後は自分がひどい目にあうというものです。何気ないオチと思うけど、ストーリーとして、ひどいことをすると自分がひどいことされるという流れがすっと入ってきて、あんなに真ん中ではお笑いがドッカンドッカンなっていたのに、終わりはすっと溶けるような終わりがとても好きです。
SONICBOOM、ぜひ次回作も見に行きたいです、笑わせてください。
独特の違和感を醸し出す、劇団筑波小劇場
筑小はもう何回も見にいって、ファンですね笑。筑小の良さはというのが僕の中にあるんですが、今回の作品にもそれが出ていたのであとで解説したいと思います。
内容としては「しばり」。ある理由から女であるにも関わらず、母から「息子(男)」として育てられた主人公。そんな境遇から脱出するために、女装している男(ダーコだったかな?)から女の極意を学び、母に自分は女として自立したいと告白するという内容です。
ダーコと一緒に女になるための主人公の特訓が好きでしたねー。料理や、おしゃれ、あらゆる女子力を身につけるために主人公は奮闘するんですが、やっぱり男成分が抜けきれないような演技がとてもよかったです。あ、ダーコのダンスもよかったですよ笑
そして、僕が筑小で好きな部分は「違和感の演出」です。この物語のクライマックスに主人公と母とで、女としてどちらが上かという勝負をするのですが、どうやってそれを判定するんだろうなーと思っていました。
すると、舞台裏から、巨大なマスカラと口紅を持ってそれを振り回して戦っていました笑。
今日の筑波大学の対バン演劇よかったー、ゲラゲラ笑った。コワタさんの止めどなく溢れる元気な勢いと丸さんのエモさ全開の大人の女性感が半端なかった!劇団の皆さん、お疲れ様でした!
— Tonali, Monroe (@maison159777) 2017年5月14日
にしても二人を撮ったはずなのに真ん中の方が気になる笑 pic.twitter.com/EQpxENUwjH
上の写真で二人が持っているやつですね。
さらにはインスタ対決というのがあり、どちらが可愛く盛れるかというものがありました。これも上の写真にあります。
それまではずっと、主人公と母との葛藤を描き、めちゃくちゃシリアス展開だったのに、こんなことしてぶち壊す感じ。まさに「違和感」です。
過去作の「スクール」という作品も、泣きわめく大人二人が最後には狂って、言葉が赤ちゃん言葉になりハイハイするという演出がありました。これも「違和感」ですね。今までのものをぶち壊しに来る感じ。でもなぜかいい感じ終わってしまうから不思議です笑。僕は筑小のこの「違和感」を楽しみにして見にいっているというのもあります。
学生劇団の良さとは?
僕は普段、学生劇団だけじゃなくて、他の劇団とかもみにいったりするんですが、何と言っても学生劇団の良さは、自由度の高さと、エネルギーの高さ、アイディアの面白さですね。それは確信持って言えます。おまけにお金もかけずに楽しめるものとなっているので、ぜひみなさんおすすめです。
3劇団のみなさま、楽しめるもの、本当にありがとうございました!
また今度いこ。
Tonaliでした。